包丁が怖い?指を切らない「正しい持ち方」

これから自炊を始めようと意気込んだものの、いざキッチンに立つと「包丁が怖い」「指を切りそうで不安」と感じていませんか?
今回は、そんな不安を解消するための、食材を切る前の準備編。怪我をしないための基本ルールを解説します。
※当記事の内容は右利き(包丁を右手で持つ)用の説明となっています
1. まな板が滑ると危険
料理は安全が何よりも大切です。キッチンの調理台はステンレスや人工大理石など、ツルツルした材質が多いため、そのまま、まな板を置くと食材を切るときにズルっと滑ってしまうことがあります。まな板が不安定だと手元が狂いやすく、指を切るリスクが高くなります。
まな板は安定した場所におこう

まな板を置いたとき、グラグラしたり、滑ったりしては、安全な調理ができません。
作業しやいスペースを確保し、平らな場所にまな板をセッティングすることが大切です。
ポイント
・作業しやす場所を選ぶ
・ガタつかないように、平らな場所を選ぶ
・ズレやすい場合は、滑り止めをする
濡れふきんや滑り止めマットで固定しよう

まな板をキッチン台にしっかりと固定するためには、まな板専用の滑り止めマットを敷くのが最も効果的ですが、水で濡らして固く絞ったふきんを敷くことで代用できます。100円ショップの滑り止めシートなども有効です。
家庭では、滑り止めをしていない人も多いです。滑りやすさは、調理台とまな板の材質も影響します。少し使ってみてズレにくいなら、滑り止めは必ずしも必要ないかもしれません。
普段、滑り止めをしない人でも、固い食材(かぼちゃ等)や魚をおろす時などは、まな板が動きやすいので滑り止めを行う方が安全です。
2. 包丁の正しい持ち方(握り方)
包丁に慣れるまでは、刃が怖いと感じることでしょう。正しい持ち方、手の構え方、姿勢などを知ることで、安全に料理ができるようになります。焦らず時間をかけて、慣れていきましょう!

過度な恐怖心、緊張感は余計な力が加わり、怪我の原因になります。深呼吸して心を落ち着かせて下さいね。
包丁の持ち方・基本の3種類
正しく包丁を握ると、手が疲れにくく、食材を安全にスムーズに切ることができます。包丁は落とさないようにしっかりと握りますが、力を込め過ぎないように気を付けましょう。手首が軽く動く程度の柔軟さも必要です。
1. 握り型
初めての方は、まずこの握り方が安全です。慣れてきたら、食材に合わせて切りやすい握り方を徐々に身につけていきましょう。

握り型の特徴
・オーソドックスなスタイルで、握手をするように握ります。
・柄をしっかり握るので、包丁に力が伝わりやすいのがメリットです。
・根菜、かぼちゃなどの固い野菜を切る時にオススメです。
・刃元(刃の付け根)に近い方を持つことで、包丁が安定し、手の力が刃に伝わりやすくなります。
2. 押さえ型
スピードと正確さを必要とする時に、この握り型がおすすめです。プロはこの持ち方で調理することが多いです。

押さえ型の特徴
・刃元を親指と人差し指で挟み(つまむようなイメージ)、残りの3指で柄を握ります。
・刃元が固定されるので、刃先がブレにくく安定した動作ができます。
・野菜の千切りなど、薄く細く切る場合にオススメです。

3. 指さし型
和食の板前さんが、刺身などを切る時に使う持ち方です。身崩れしやすい素材を切る時や、肉や魚の細胞を潰さず食感を維持したい時などに有効です。指さし型では、包丁を手前に引きながら切るのが基本です。

指さし型の特徴
・持ち方は、押さえ型を基本にして、人差し指を伸ばして峰(包丁の背)に軽く乗せます。
・人差し指の力加減で、繊細なコントロールが効くため、細かい作業に向いています。
・引いて切る方法
ポイント
・握り型…オールマイティ。力が入りやすい。
・押さえ型…スピードと正確性に優れている。
・指さし型…繊細なコントロールがきく。
良くない持ち方の例
次におすすめできない持ち方を2例ご紹介します。いずれも、包丁が不安定になるので、怪我をしやすくなります。
柄の後ろの方を持っている

・この持ち方は、重心が安定せず、切っ先(包丁の先端部)がフラフラしやすくなります。
・包丁は、刃元に近い位置で持つ方が安定感が得られます。
・例外ですが、魚のたたき等、スナップを効かせてたい時にあえてこの持ち方をすることはあります。
親指が刃の峰(みね)に乗っている

・この持ち方は、刃の角度が左右にブレやすくになります。
・峰(刃の背側)に指を添えたい場合は、繊細な調整がしやすい人差し指の持ち方(指さし型)がおすすめです。
包丁での怪我は、まったくの初心者よりも、少し慣れてきた頃に起こりやすくなります。怪我の大半は、気のゆるみや不注意です。慣れてきても、集中力は欠かさないようにしてください。
包丁を置く時の注意点
別の作業などで一時的に包丁を置く時は、誤って包丁が落ちて足などを怪我しないよう、まな板の奥の方に置き、包丁の刃先も奥側に向けましょう。

※特に小さいお子さんがいる家庭では、手の届く位置に置かないようご注意ください。
ポイント
・誤って落下しないような場所に置く。
・包丁の刃先は奥に向ける。
3. 正しい姿勢・疲れにくい立ち方
包丁の握り方を覚えたら、次は、基本の姿勢について。正しい姿勢を意識すると、包丁をスムーズに動かせるので、長時間でも疲れにくくなります。

イラストと下記の基本の姿勢を参考にしつつ、自分の体形に応じて、作業しやすい調理姿勢を見つけてくださいね。
基本の姿勢 (右利きの場合)
- まず、まな板と平行に立ちます
- 身体と作業台の間は、握りこぶし1つ分くらいの距離をとります
- 足を肩幅くらいに開きます
- 右足を少し後ろに下げて、まな板に対して斜め(45度くらい)に立ちます
背中や首を曲げすぎると腰痛、首コリの原因になるので、できるだけ背筋を伸ばした姿勢を心がけてください。
背の高い人は、一般的なキッチン台が低く感じ、腰を痛めやすいのでご注意ください。作業後は、ストレッチなどでケアをしましょう。
4.左手の添え方をマスターしよう
食材を安全に、早く、きれいに切るためには、左手の動作がとても重要です。左手は、まな板の食材を固定するとともに、食材を切る厚さ(幅)を細かく調節する役割を担います。
左手の添え方の基本
包丁でのケガの多くは、食材を持つ左手です。イラストを参考にして安全な左手の構え方を学んでください。最初は、ゆっくりと動作を確認しながら練習をしてください。

1. 左手は、卵を上から包み込むような形(猫の手のイメージ)にして、食材を軽く押さえます。
2. 親指が伸びていると怪我のリスクが高くなります。軽く曲げて人差し指よりも前に出ないようにします。
3. 人差し指または中指の第一関節は、包丁の腹(平らな部分)に当てた状態で構えます。
イラストのように、指を包丁に当てた状態での切る動作は、怖いと感じる方も多いです。怪我をすると料理をする意欲がなくなってしまうので、無理しないことが大切です。
プロのようなスピードのある切り方は、訓練が必要です。身近に料理上手な人がいる場合は、コツを教わってからチャレンジした方が安全です。
良くない例
指が伸びている

・指が伸びた状態は、指先を切ってしまう危険があります。
左手と包丁が離れている

・包丁と左手が離れている場合、手を切る心配は少ないですが、手早く切ったり、均等に薄く切るなどのコントロールはできなくなります。
5.参考動画の紹介
最後にわかりやすいオススメ動画をご紹介します。