
カプレーゼは、イタリア南部のカプリ島発祥のサラダです。完熟トマト、モッツァレラチーズ、新鮮なバジルの3つを並べ、オリーブオイルと塩で味付けした超シンプルな料理です。
切るだけ?実は奥深い!簡単なコツでさらに美味しく


カプレーゼは、切って並べるだけで完成する非常にシンプルな料理ですが、実は奥が深いのです。いくつかのポイントを抑えるとお店のような本格的な味になりますよ。
基本のレシピ
材料 (2人分)
| トマト | 1個(150g) |
| モッツァレラチーズ | 100g |
| フレッシュバジル | 適量 |
| 調味料 | |
| ・塩 | 1つまみ(1g) |
| ・ブラックペッパー | 適量 |
| ・EVオリーブオイル | 大さじ1~2 |
トマトは大玉よりも中玉サイズが使いやすい。モッツァレラはフレッシュ(生)タイプ。バジルの量はお好みで。ブラックペッパーは粗びきタイプを使用。オリーブオイルはエキストラバージンを使用、分量は大さじ2を目安に、カロリーが気になる人は半量でもOK。
作り方
1. モッツァレラチーズの下準備

チーズを袋から出したら、キッチンペーパーで水分を拭き取り、8mmくらいの厚さにスライス (輪切りまたは半月切り)。※厚さは好みでOK
モッツァレラチーズは、冷えすぎていると本来のコクや風味が感じにくいです。調理する20分~40分くらい前に、冷蔵庫から出して常温(15〜25℃)に戻しておくと、ジューシーでまろやかな口当たりに変わります。※関連記事「 モッツァレラチーズのおいしい食べ方 」
2. トマトの下準備

トマトは、皮つきのまま使用。ヘタを取り、8mmくらいの厚さにスライス(輪切りまたは半月切り)。※厚さは好みでOK
トマトも、冷やし過ぎると舌の感度が低下し、本来の甘みや旨味を感じにくくなります。チーズと一緒に冷蔵庫から出しておきましょう。また、トマトの皮は香り成分が強いので、風味をいかすために皮付きで調理しています。※関連記事「 トマトのおいしい食べ方 」
3. 盛り付け

お皿にトマトとチーズを交互にずらしながら並べる。バジルはトマトとチーズの間に挟むか、上から散らす。※盛り付け方は自由
バジルは、見栄え重視なら、葉をそのまま盛り付けます。香りを豊かにしたい場合は、手でちぎってください。包丁で切ると変色が早くなるのでご注意ください。
4.味つけ・仕上げ

全体に塩をふってから、好みで粗びきのブラックペッパーをふる。最後に、オリーブオイルを回しかける。好みで中央にバジルなどを飾って完成。
「塩が先、オイルは後から!」この順番がカプレーゼの基本です。塩を先にすることで、塩味がトマトとチーズに浸透し、うま味がじゅわっと引き出されます。そこに仕上げのオイルによって一気に味がまとまり一体感のある美味しさが生まれます。この順番を逆にすると、塩はオイルの膜によってトマトとチーズにたどり着けず、そのまま溶けずに残り、塩味のとがった一体感の弱い味になります。
よくある質問
フレッシュなバジルがない場合、乾燥バジルでもよいですか?
近所のスーパーにバジルが売っていないという場合もあるかと思います。一方で、ドライバジルの瓶詰めタイプは、入手しやすい調味料ですね。フレッシュタイプが無い場合、ドライバジルでの代用も悪くはありません。ただし、カプレーゼと呼べるかどうかは賛否がありそうです。
カプレーゼは、見栄えがイタリア国旗の三色(赤・白・緑)を表現していることも大切な要素と言えます。そういう点では、フレッシュバジルの鮮やかな緑は欠かせない要素です。ドライバジルを使う場合は、「トマトとモッツァレラのカプレーゼ風」などの命名がよいかもしれません。
また、仕上がりの香りや風味も異なるため、フレッシュバジルとドライバジルは、別物の素材として考えてください。香りの成分でいうと、フレッシュバジルはフローラル系に対して、ドライバジルはスパイス系です。フレッシュバジルは熱に弱いのでサラダ向き、ドライバジルは水分と一緒に加熱することで香りが引き立つため、煮込み料理、スープなどの料理に向いています。
ドライバジルをサラダなどに使う場合は、ドレッシングやマリネ液に混ぜたり、トマトの切断面にふりかけるなど、水分と接触させることで香りを引き出すとよいかと思います。
トマトの切り方は、くし切りでもいいですか?
切り方は、お好みでよいかと思いますが、切り方によってメリット、デメリットがあるので、目的に応じて使い分けてください。
くし切りは、切りやすいというメリットがありますが、角度によってはゼリー部分が果肉から剥がれ落ちやすくなります。また、皮の面積が広いので、噛んだ時に口に残りやすい、固く感じことがある、などのデメリットがあります。
一方で、輪切りや半月切りの場合、皮は細い帯状になるので、噛んだ時の抵抗感は少なく、口当たりが良いです。モッツァレラチーズと切り方を揃えることで、トマトとチーズを一緒に口に入れやすく、一体感のおいしさを感じることができます。デメリットは崩れやすいので、丁寧に扱う必要があります。
トマトはどのようなタイプを選べばよいですか?
トマトの大きさは、大玉よりも少し小ぶりなタイプの方が扱いやすいです。大玉トマトは、水分(種のあるゼリー状の部分)が多いので、盛り付け時に果肉から剥がれ落ちやすく、見栄えにも影響します。中玉トマトは、果肉とゼリーのバランスが良く、塩で味付けした後でも崩れにくいのでおすすめです。
色は真っ赤に完熟し、硬さがあるものを選んでください。一般的に、赤色が濃いほどリコピン(栄養)が豊富で、旨味成分(グルタミン酸)も豊富です。果肉が柔らかすぎると、チーズの弾力と調和しないので、そこそこ硬さのあるトマトの方が食感が良いと思います。
チーズと同様にトマトの水気もふき取った方がよいですか?
トマトの表面を水洗いした後はしっかりと水気をふき取ります。これは多くの食材において共通の下準備です。次に、トマトを切った後に出る汁気について。これは、料理の目的によってふき取るか、そのまま使うかの見解が異なります。
トマトの汁気(ゼリー状の部分)には、果肉よりも旨味成分(グルタミン酸)が多く含まれています。この旨味をふき取るのは少々もったいないかもしれません。盛り付けに影響がないレベルであれば、汁気はふき取らずにお皿に盛り付けてよいのではと考えます。仕上げのオイルと混ざることで、即席のソースへと進化します。
一方で、モッツァレラチーズの汁気について、これはホエイという成分になりますが、チーズ本体と比べて旨味はそれほどありません。汁気(ホエイ)が残っていると、塩味が薄まる、オリーブ油のノリが悪くなるなどの点から、キッチンペーパーで軽くふき取ることを推奨します。
アレンジ・応用レシピ
カプレーゼのようなシンプルな料理は、アレンジがとてもしやすいので、いろんなカプレーゼ風料理にチャレンジしてみましょう!
・究極のカプレーゼ【応用編】
・カプレーゼの「おもてなし」レシピ
・生ハムのカプレーゼ
・苺のカプレーゼ
・カプレーゼに合うソースのバリエーション
・カプレーゼ風トースト
・カプレーゼ風グラタン
・いろいろなカプレーゼ
まとめ
カプレーゼは、材料が少なく調理が簡単なので、忙しい時、あと一品増やしたいという時に重宝するメニューです。是非、レパートリーのひとつに加えてくださいね。
カプレーゼをおいしくする「3つの黄金ルール」
1. 食べる前の「常温戻し」
モッツァレラチーズとトマトは、冷たすぎると風味や旨味を十分に味わうことができません。素材がおいしくなる温度帯も意識して料理をしましょう。常温の具体的な温度ですが、だいたい20℃前後が目安になります。ただ、食材の中心部をざわざわ温度計で計るようなことはしませんので、おおよその感覚でけっこうです。また、夏場は食材が傷みやすいので、長い時間室温に放置することは控えてください。
2. 水気のケアで濃厚な味わい
食材の水切りは、料理の味に影響することが多いので、丁寧に行う必要があります。特に、モッツァレラチーズは、通常、保存水に浸かった状態で袋に入っているので、取り出したら、キッチンペーパーで水分を拭き取ります。チーズの表面に水分が多いと、塩味がつきにくく、オイルもからみにくいなどのデメリットがあります。一方、トマトの切り口が出る水分は、うま味(グルタミン酸)が強いので、味の観点では水気を拭き取る必要はありません。ただ、水気が多いと、お皿に汁が流れて見栄えが悪くなることもあります。気になる場合は、ペーパーで余分は水気を拭き取ってください。
3. 塩は先、オイルは後にする調理科学
オイルには食材の保湿、味や香りをコーティング(保護)する効果がありますので、基本は、先に味をつけて、その後でオイルで蓋をするというイメージです。ただし、意図的に順番を変えることもあります。例えば、おいしい岩塩がある場合は、オイルの後に散らすことで、塩味をつよく感じさせることができますし、視覚的にも粒が残ってキラキラして演出になります。胡椒も、香りを強調したい場合は、オイルの後にふることがあります。「料理の正解は一つではない」ということです。自由な発想で、料理を楽しんでいただければ幸いです。
カプレーゼを美味しくするコツはまだまだあります。プロの一品をマスターしたい方は「究極のカプレーゼ【応用編】」をご覧ください。
わかりにくい表現や、疑問点などありましたら、ご意見・ご質問ください。
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